Fukui Pipe Organ Project vol.4
ウィリアム.E.グリフィスに捧げる
音楽の花束
152年前、グリフィスは米国を離れて、初めてのクリスマスを越前で迎えました。彼は、暖炉に吊るした手編みのソックスならぬ「足袋」にお菓子を詰めて、母国の温かい家庭を想い浮かべながら、日本の教え子たちとクリスマスがもたらす心のぬくもりを分かち合い、孤独を癒したのです。それは、民族、文化は違っても、暗く寒い日に、光を灯して「クリスマスを祝う」ことが、宗教の枠を超えて受け入れられたことをグリフィス自身が実感できた瞬間でもありました。
今回の「音楽の花束」には、バッハがオルガンの為に作曲したクリスマス時期の作品と自由曲、グリフィスの絵本画に基づく新曲、10年先輩のブラームスが20代で着想して長年にわたって温めていたピアノ・トリオの作品を束ねてみました。そして、最後にオルガン伴奏でグリフィス馴染みのクリスマス・キャロルを聴衆の方々と共に歌いたいと願っています。グリフィスの背景にあった18世紀、19世紀の響きの中で、彼の存在をなお一層身近に感じて頂けましたら幸いです。
なお、グリフィスに関する詳細情報は、チラシの表面下にある日下部・グリフィス学術文化交流基金のQRコードからお読みください。
長野県出身。3才より才能教育でヴァイオリンを始める。
東京藝術大学を経て同大学院修了、フランクフルト音楽大学卒業。1998年第12回古楽コンクール〈山梨〉第1位、1999年ブルージュ国際古楽コンクールソロ部門第1位。2005年、古楽コンクール〈山梨〉の審査員を務める。2017,18年には全日本学生音楽コンクール全国大会の審査員を務める。
2000年秋にリリースしたデビューCD「シャコンヌ」(CAIL-728)は、レコード芸術誌特選盤となる。以後、多数のCDを主にコジマ録音よりリリース。
現在、愛知県立芸術大学教授、フェリス女学院大学非常勤講師。チェンバロの大塚直哉と共にデュオ・ユニット「大江戸バロック」を主宰。
東京藝術大学在学中、ドイツ学術交流会給費留学生としてベルリン芸術大学に留学。文化庁在外研修生としてドイツ、カールスルーエ音楽大にて研修。第50回日本音楽コンクールチェロ部門3位入賞。長年にわたり、新日本フィルハーモニー交響楽団の首席奏者として歴代の指揮者のもと、オーケストラを支えた。
2011年、新日本フィルを退団、現在、愛知県立芸術大学教授。東京藝術大学、武蔵野音楽大学非常勤講師。
2013年より大阪フィルハーモニー交響楽団客演首席奏者。東京クライスアンサンブルメンバー。エルデーディ弦楽四重奏団よりCD多数リリース。2022年ベートヴェン、チェロとピアノの為の全作品CDをリリース。2011年、所属する東京シンフォニエッタの活動により、サントリー芸術財団佐治敬三賞を受賞。
歌曲伴奏・室内楽など共演ピアノが専門。東京藝術大学卒業後、国際ロータリー財団奨学生として米国に留学。シカゴ大学(音楽学・修士号)、南カリフォルニア大学(共演ピアノ・博士号)を首席で修了。コルドフスキー賞2年連続受賞。シカゴ・コンチェルトコンペティションで優勝。1992年帰国。日欧米の主要オーケストラ首席奏者・歌劇場のソロ歌手たちと国内外でリサイタル共演多数。ベルリン・フィルの首席ホルン奏者S.ドールなどからの信頼も厚い。また認知機能の神経心理ピラミッドを紹介した著書『前頭葉機能不全その先の戦略』(医学書院、2010年)は、脳神経外科内科・リハビリテーション医療の分野で話題に。
現在、フェリス女学院大学名誉教授、日本芸術文化振興会プログラムオフィサー、日本ピアノ教育連盟理事、米国Pi Kappa Lambda会員。
米国ニューイングランド音楽院及び同大学院を優等で修了。
オランダ政府給費生としてアムステルダム音楽院に学びソリスト・ディプロマを得る。1976年よりクラヴィコードを手元楽器として歴史的建造法に基づくオルガンで演奏・教育活動に携わる。福井県では2004年のオルガン設置に伴い、3年間、普及・教育活動を行った。2009年よりつくば市の(一財)バッハの森でドイツ・コラールの歌詞内容を学ぶ。
2010年にCD「クラヴィコードの世界~秘められた音楽領域を探る~」浜松市楽器博物館コレクションシリーズ23、2017年にCD「バッハの森からの贈り物~オルゲルビュッフライン~」、2018年にCD「Soli Deo Gloria~J.S.バッハ:クラヴィアユーブング第3巻~」をリリース。いずれもレコード芸術誌の特選盤となる。
フェリス女学院大学名誉教授。